解散総選挙へ

解散総選挙が現実味を帯びてきた。
17日に帰国し、その後の流れが決まるが、与野党ともに、選挙準備に取り掛かったところを見ると、若干の日程の前後はあるにしても、流れは変わらぬよう。

今回の争点は、①消費税増税の延期②アベノミクスによる経済政策の継続③軽減税率の導入の3つを国民に問うというもの。

①については、三党合意の中でも、景気動向によって、延期もありうるとはなっているものの、具体的な数値がないため、自民党内では、このまま10%まで上げるべきという意見と、延期すべきという意見にわかれてしまっている。財務省は、やはりどうしても10%死守の姿勢だし、それに追随する自民党議員も多い。しかしながら、景気回復の足取りは遅く、国民の声の7割以上が消費税アップに反対であり、ここが民意を問う理由の一つだと思う。

もう一つは、アベノミクスによる景気刺激策について、様々な議論があること。第三の矢が効いてくるのは、ずいぶん時間がかかるが、即効性を求めたいが、成果が出ていると認識するには至っていない。継続的に景気刺激をする必要があるが、これまでのどおりの規制緩和路線で本当にいいのか民意に問いたいということだ。財務省側は、せっかくの景気刺激策をトレードオフにするような規制強化を打ち出す癖があり、この動きを抑える必要があり、民意の後ろ盾を必要としている。


3つ目が軽減税率の導入だ。これも財務省と経済団体が反対同盟を組んでいるのではといわれるほど、導入の検証もせずにできない理由を並べる始末で、マスメディアもテレビを中心に反対側にシフトしがちだ。しかしながら、アンケート調査によると、国民の8割以上が軽減税率の導入を望んでおり、財界と官僚の反対同盟を押し切るためにも、民意の確認は必要ということ。因みに、民主党も軽減税率には反対で、より手間のかかる戻し税方式を主張しており、ここが重大な争点になることは間違いない。


軽減税率、消費税10%と同時導入検討

読売新聞 2014年11月14日 15時42分

 安倍首相は、来年10月の消費税率10%への引き上げを2017年4月に先送りし、来週中の衆院解散に踏み切る場合、生活必需品などの消費税率を低く抑える軽減税率を増税と同時に導入する方向で検討に入った。複数の政府・与党関係者が明らかにした。

 自公両党は昨年末の与党税制改正大綱で、「消費税率10%時」に軽減税率を導入する方針を明記した。公明党は10%引き上げと同じタイミングでの導入を主張しているが、自民党には、「準備が間に合わない」などとして引き上げ時の導入に慎重論がある。

 消費増税を1年半先送りすることで、軽減税率の同時導入に向けた準備期間が確保できることに加え、衆院選で低所得者対策としてアピールできるとの狙いもあるとみられる。同時導入を決めた場合、具体的な対象品目や制度設計については、衆院選後に与党間で協議を始める方針だ。